近年はスマートフォンが普及し、いつでも簡単に写真を他人に送ることができるようになりました。WhatsAppやSnapchatなどアプリが開発されたのも、その要因の一つです。
これはとあるポルトガル人の夫婦の物語・・・二人はお互い写真を送り合うことが日々の慣例になっていました。ところが、この写真を夫に送った妻に、夫が激怒してしまいます。この写真の何が問題だったのでしょうか?

この女性がこの物語に出てくる夫婦の妻にあたるアイリスです。彼女は夫トマスと結婚してはいましたが、彼の仕事が保険会社の営業でかなり忙しく、更に海外出張もあった関係で、あまり二人での時間を過ごすことが出来ずにいました。ずっとではありませんが、頻繁にいわゆる遠距離夫婦の状態になっていました。
仕事ができるトマスは、営業成績もよく毎日新規保険加入者を集めていました。よってトマスの収入は高額で、貯金もたっぷりのエリート。ただ家にいないことが多いことだけが気になっていた彼は、いつもサポートしてくれている妻のアイリスを驚かせて、自身の愛を伝えようとしていました。

この二人が結婚したのは2年以上も前のことですが、その当時も二人の時間は週末のみ。この状態が夫婦関係に響くことは二人とも重々承知でしたが、ズルズルと現在までそんな状況のままでいました。ご想像通り、この状況が原因でよく喧嘩にも発展してしまいました。

この日も出張滞在先のホテルで1人過ごしていたトマス。アイリスからメッセージが届きます。ふと、トマスは一大決心をしました。「こんな生活は続けるべきではないんだ。この仕事も月末で辞めよう。そうすれば愛する妻ともっと楽しい時間を過ごすことができるんだ」
ありがたい事に、トマスにはしっかりとした職歴や資格がありました。今の自宅周辺でも仕事を見つけることは難しいことではありません。彼は出張などのない一般的な勤務時間・日数の仕事を探し始める事にしました。

この数年がむしゃらに働いてきたトマスには、その時住宅ローンが組めるほどのしっかりとした貯金がありました。トマスにとってマイホームで最愛の妻と暮らす事は夢でもあります。
彼は家の購入に関するサプライズを次の週末に話そうと決意をします。隠し事が出来ないトマスにとって、妻にこのサプライズを察知されないようにすることは大変でした。彼自身ワクワクしていたのですから!

さて、その週の木曜日になりました。仕事は終わっている時間ではありましたが、トマスはまた出張でフランスのパリにいました。仕事の後いつものようにメッセージを送り合う夫婦。WhatsAppが彼らを繋いでいました。

夫婦はその夜の予定についてWhatsApp上で話していました。何の変哲もない夫婦の会話です。そんな中、いつものように妻のアイリスからこの写真がトマスに送られてきました。その写真で事態が一変してしまいます!一見アイリスがただベッドに座っている写真のようですが、トマスの目にはあるものが飛び込んできました。

それを見て、トマスは目に涙を浮かべました。
彼の目に映ったものとは一体?!
写真には特に怪しいものは写っていません。ベッドに座るアイリスの隣にはギターがあり、後ろの窓からは光が彼女に向かって差しています。

しかし、よーく写真を見てください。何かに気付きませんか・・・・?
なんとベッドの下から人の手が出てきているのです!!

残念な事に妻のアイリスは、かなり長い間不倫相手と関係を持っていたようで、その事実をひた隠して生活をしていた事が判明しました。離れて生活して寂しくさせていたとはいえ、トマスはアイリスのことを許す事ができません。彼はこの写真を受け取った後すぐに離婚申請をする事になりました。愛する妻に裏切られた傷心のトマスは、心の休暇のために休みを取ることを決意。これが彼の人生の再スタートとなりました。
離婚から数ヶ月経って、トマスはこの経験を忘れ去りたいという思いで旅行に出る事にしました。一応仕事は休暇中の扱いにはなっていましたが、時々メールチェックなどは行わなければならず、彼はその夜、旅行先のバーでもパソコンを開いていました。その時バーのドアが開く音がします。

その音で画面から顔をあげたトマスは、目に入ってきた女性を見て驚きました。
入ってきた彼と同じ年代のこの女性・・・幻か?と一瞬自分の目を疑ったトマスですが、どうやら見間違いではなさそうです。この女性とは一体誰?!

実はこの女性、トマスの幼なじみで高校時代は恋人関係にありました。彼女の名前はエンジェルと言います。
恋人同士だった2人ですが高校を卒業した時に、エンジェルは家族と一緒に海外へ引っ越してしまい別れてしまいました。

その後も特に連絡を取ることなどなく、エンジェルも自分の人生を歩んでいました。この旅先でまさかその元カノに遭遇するとは!!まさに運命の再会でした。
高校卒業してからエンジェルの事を思い返すことなどしなかった彼ですが、彼女を見て、自分自身がまだ彼女のことを好きであることに気が付きました。トマスは思い切って声をかけることにしたのです。
その時エンジェルは仕事帰りに1人でふと、このバーに立ち寄ったのだそう。彼女も1人・・・独り身となった傷心のトマスにとっては絶好のタイミングと言えます。トマスは自身の近況を話し、エンジェルはトマスが離婚したことに驚いたようです。

なんとエンジェルも数ヶ月前に恋人と別れてしまい、実はふと高校時代の恋人だったトマスにもう一度会えたらいいな・・・と思っていたのだそう!!こんな偶然があっていいものなのでしょうか!
2人はその夜積もり積もった話をたくさんして、お酒を交わし、笑い合いました。トマスにとってこれ以上楽しい夜はありません。トマスの頭からはこの数ヶ月に起こった嫌な出来事が消え去っていました。休暇を取ることを決めてよかった!心からそう思えました。

そのバーで話に没頭していた2人が気づいた時には、時計の針はもう閉店時間である午前2時を指していました。なんて楽しい夜だったのだろう!2人は会計を済ませて店の外へ出ます。
過ごした時間が名残惜しいかのようにバーの外で見つめ合う2人・・・エンジェルはトマスを見てこう切り出しました。「私、そこの角を曲がったすぐそこに住んでいるんだけど・・・うちに来ない?」

トマスはすぐにエンジェルの手を取って彼女の家の方向へ歩き始めました。まさにトマスの新しい人生の門出でした。今度こそ幸せな人生を歩めますように・・・!!